見せたくないよ。こんなの。
というか、見せれないよ………
しかも、運悪くお兄ちゃんが大学のテストで成績トップをとったあとだと言うからなおさら。
わたしの中で再びとてつもないほどの劣等感が生まれ、よりいっそう自分に自信がなくなっていく。
シュッとわたしの手から奪い取り模試の結果をこれでもかっというほど紙に穴が空いてしまうんじゃないかというほどじっくりと見ている両親。
何もそこまで見なくてもいいじゃん。
「こんなんじゃあ、どこにも行けないぞ」
「泰知とは大違いね。
どうしてこうも兄弟で違うのかしら」
投げ捨てられるように机の上に広がったわたしの惨めさを見せつける憎い紙たち。
そんなの言われなくてもわたしが一番わかってる。
お兄ちゃんとの違いなんて痛いほど分かっているから……追いつきたくても追いつけないんだよ、何もかも。
要くん……もうわたしダメだよ。



