【完】幸せは透明度100%





「マジでお前って存在自体がウザイんだよな」



そんな言葉、何回だって言われてきた。
中学の時にいじめられてた時も飽きることなく浴びせられた酷い言葉たち。


だから…なんともない。
また、始まってしまった…そう思えばいい。


あと数ヵ月で終わる。
入学してから早々いじめられなかっただけ幸いなんだよ。



「死ねば?」



覚悟はできていた。
この流れだともっとひどい言葉が飛んでくることだって分かりきっていたから。


でも、どれだけ覚悟していたとしても
悪口って快く受け止められないんだよ。


傷ついてないと思っていても本当は傷ついていて、結局みんな傷ついてない“フリ”をしているだけなんだ。



「ふざけんな…っ」



次の瞬間、わたしはまるで自分はドラマやアニメの世界にいるんじゃないのかな、と錯覚してしまうほど自分の目を疑った。


ガタンガタン…!と今度ら机がぶつかり合う音が教室中に響き渡る。


あの言葉を言われて数秒後に…



「ってぇな…何すんだよ!要…!」



要くんがその彼の頬をあまりに酷く切ない顔をして殴ったから。


さっきの音は殴られた彼は机の方へと飛ばされて、その結果机がぶつかり合ったときの音だ。