自由なんて、知らない。
ずっと生きてきて反抗なんてしたことがない。
反抗しても無駄なのを分かっているから。
もうなんのために生きているのかすら分からなくなるほど生きる希望が見当たらない。
どうして、どうしてわたしは…
───…お兄ちゃんみたいになれないんだろう
何度も思った。
何十回も…でも、その度に現実を見せつけられるだけだった。
苦しくて、辛くて。
生きている意味も幸せも何もかもが分からなくなって。
必死に追いつこうとしてるのにどんどん通さがっていくような気がして、気づけばわたしの住む世界は色がなくなってた。



