わたしはほんとにバカだなぁ。
いつのまにか要くんに
心を完全に開いてしまっている。
なんて単細胞なんだろうか。
普段はそんなことないのに要くんを前にすると何も考えられなくなって頭がプチパニックを起こすんだ。
「よし、次はあのシューティングゲーム」
彼が指さしたのは画面の前に作り物の銃が2個置いてあるところ。
「なに?これ」
「んー、とにかくストレス発散になる」
そういいながら、また勝手にお金を入れて“はい、どうぞ”と言わんばかりに銃を差し出してくる。
「いや、ここはわたしが…!」
カバンから財布を取り出そうとしたけど、それは要くんによって阻止された。
「今日は俺の奢りってことで」
「え、ダメだよ…!!」
「純恋が楽しそうにしてるところ見てると金のことなんかどうでもよくなる」
そんな優しい顔して、わたしにグイグイっと銃を渡してくるからしぶしぶ受け取り、
大きな液晶に映ってわたしたちに迫ってくるモンスターを持っている銃を使って倒す。
これが案外難しくて、ほとんど要くんが倒してくれていた。
わたしなんか「わー!いっぱいこっちに来る!!」とかまるで小さな子供みたいにはしゃいでいただけだった。



