「わたしみたいなのが
要くんを好きになるなんて恐れ多すぎるよ」
人気者の君と地味女のわたし。
どこからどう見てもお似合いなんて言葉は出てこない。
むしろ、不釣り合い。
例えるなら、要くんは太陽でわたしは影。
真逆の二つはどうやっても交わらない。
「わたしなんか、とか言わない。
純恋はマイナスに物事考えすぎだから」
ギュッ、と彼がわたしの手を握る力を強める。
「それに、俺はお前みたいなヤツ嫌いじゃないよ」
サラッ、とこんなこというこの男はほんとにズルい。
初めは警戒心でいっぱいだったのに今はもう意味わかんないぐらい心が要くんでいっぱいだ。



