「…明日も明後日も来年も
…その先もずっとわたしと一緒に生きてください。」



やっと口にすることが出来た長年の想いを言い終えた頃にはもう涙が限界を越えていて。


堰が切れたように溢れ出した涙が草むらへと落ちて草に水滴をつける。


ぽたりぽたり、と瞳からこぼれ落ちる涙


少しの間の沈黙のあと…わたしの差し出した手を要くんがぎゅうっと優しく握り、ぐいっと体を引き寄せた。


ふわ、と香ってくる要くんの服の柔軟剤の匂いと花の匂いが鼻をくすぐる。
もう二度と感じられないと思っていた懐かしい体温に心臓な過敏に動き始める。


ぱあっ、と顔を持ち上げるとそこには昔と同じように優しく目を細めて笑う要くんがいた。


彼の瞳からもたくさんの涙が次々はらはらとこぼれ落ち、頬を伝っていく。



「……俺も純恋と生きたい。
だから、一緒に俺の夢を叶えてほしい」


「要く、ん…っ。
叶えよう…っ、今度は要くんの夢を…!」


君がわたしにくれた夢。
その夢を今叶えられているのは全部君がいたのから。

だから、今度はわたしが君の夢を叶えたい。


「好きだ……初めて会ったその日から。」


四年越しに繋がった想い。
水へとなっていった白い雪がありったけの奇跡へと生まれ変わり、今わたしたちに降り注ぎ、照らしてくれているような気がする。


ねえ、要くん。
わたしはいつだって君の木漏れ日のようなぬくもりに包まれて、支えられてきたんだ。


これから先、何があってもわたしはもう君と離れない。
どんな未来が待っていようと二人で乗り越えていこうね。