【完】幸せは透明度100%





「俺といたらお前は
本来なら掴めるはずの幸せを無くしちまう」


ねえ、君は何も分かってないよ……。

そんな優しさはいらないんだ……


わたしはこの街を優しい光でそっと照らす大きな月の方へ向き、精一杯空気を吸って、言葉にして叫んだ。



「神様…!
どうかわたしの幸せを奪ってください…っ!」


はぁはぁ、と息が少し切れてしまうほど大きな声で叫んだ。

君から教えてもらった幸せは、とても大切なことだってことはちゃんと分かってる。


この手や足が動くこと
ごくごく普通の生活を送れていること


それは当たり前のことなんかじゃなくて
全て奇跡で、それが一番の幸せだということを。


でもね、もう一つ。
わたしは君に“本当の幸せ”の意味を教えてもらったから。


それは……君、要くんとがいること。


だから、どんなに幸せでも
それはわたしにとって本当の幸せじゃない。