【完】幸せは透明度100%





「か、かわ……っ!?」




そんなこと言われるのに慣れてないわたしはオドオドしてしまう。



そんなわたしとは真逆で余裕そうな様子の須藤くん。


そうだよね。
須藤くんはモテるんだから女の子の扱いだってきっと慣れてるんだ。



わたしのことだって、きっとからかって言ってるだけ…なのに、わたしってば、なに真に受けちゃってるんだろ?




「だって、可愛いんだもん。」


「お世話でも、嬉しいです……」




やっぱり、誰かに『可愛い』とか褒めてもらえたらお世話でも嬉しいものなんだな。



今までは『キモイ』とか『ガリ勉』とか嫌な事しか言われたことがなかったから…素直に嬉しいんだ。




「俺、お世辞で可愛いなんて言わないから。」



「え?」



さっきまではこちらに優しい視線を向けてくれていたのに急に前を向いてしまった須藤くん。



怒っちゃったのかな……?



わたしは何もしてないはずなのに…なんでこんなに不安になるの?