【純恋side】



───…月日は流れて四年後。


22歳になったわたしは無事に大学を卒業し、夢を叶えて彼に会いに行ける日がやってきた。


この四年間、何度も挫けそうになったり投げ出しそうになったこともあった。


だけど、その度にわたしは空を見上げた。
要くんが見守ってくれている、それだけで頑張れた。


でも…空を見つめるたびに思った。
この空から君が落っこちてこないかな…と。


またわたしの前に現れないかな?なんて思ってもそんなことはあるわけなくて、今も空を見上げるたびに君がくれた言葉や君のことを思い出して胸が苦しくなるよ。


まだ、あのお守り…大切に持ってるよ、なんて言ったら君は笑うかな?
君からもらったピアスをつけたいがために成人したその日にピアッサーで耳に穴を開けたんだよ。


ピアスを付けたかったのもあるけど、君が感じた痛みやこのピアスに込められた思いを共有したかったんだ。


今もそのピアスはわたしの耳を飾り、太陽が照っているとキラキラと反射して輝いている日もある。


空の上にいる君が今のわたしを見たならどう思うのだろうか?


少しでも綺麗になった…と思ってくれる?
それとも、ちょっと太った…なんて失礼なことを思ったりするかな?