「うぅ……っ」
泣き崩れるわたしを支えて坂田くんは要くんの病室“だった”部屋に入った。
そして、ふぅ…と一度静かに息を吐いてから震えた声で話始めた。
「要は幸せ者だよ。純恋ちゃんに出会えて。
純恋ちゃんのおかげでアイツは最後まで生まれてよかったって思ってたはずだよ。
それと…これ、要にもしもの時のためにって渡されてたんだ」
坂田くんから差し出されたのは1枚のピンクの封筒
なんだろ…これ。
「んじゃあ、俺はここでバイバイ」
涙を堪えるために唇をきゅっと噛み締めてそういい、出ていこうとする坂田くんの腕をぎゅっ、と反射的に掴んだ。
坂田くんは振り返り、不思議そうにわたしを見る。
わたしも坂田くんに渡しておこう。
お墓参りのときにでも要くんのお墓に置いてもらおう。
「これ…要くんのお墓に置いておいてほしいの。
いつか、わたしも要くんに会いにいける時が来るまで…」
今すぐになんて無理だ。
いつか、わたしがもう少し大人になって夢を叶えたら必ず君に会いに行くよ。
かといって、それを坂田くんに押し付けるのもどうかと思うけど……。
坂田くんも辛いのに……わたしなんかよりもずっと辛いのに。
弱いあたしでごめんなさい。
少しでも強くなれたと思っていたはずだったのに。



