その日の夜は幾千もの星屑たちが黒い空を飾り、わたしはその星空を彼からもらったお守りを握りしめながら見つめていた。


きっと、何千、何億もあるだろうのに星たちはそれでも一つ一つの自信に満ちたような輝きを放っている。


わたしも…あんなふうに自信を持って輝けているのだろうか?


こんな星空を見ると、どうしてもあの日を思い出す。
君が照れくさそうに話してくれた夢の話


そして……二度目の突然の口付け。


どういう意味でそうしたのかなんて分からなかったけどただあの時は嬉しかった。


君もわたしのことが好きならいいのに、ってずっと思ってた。
だけど、どれだけそう思ってもわたしの独りよがりで…叶うはずない恋に溺れてる。


今もこれからもずっと……君に苦しく愛しいぐらいに溺れてる。


想いは伝わらないまま、涙に変わりわたしの頬をツーっと伝う。


ねえ、空を飾るお星さま。
わたしの願いを一つだけ聞いてくれませんか?


どうか、どうか



───…大好きな彼の夢を叶えてあげてください。



すると、キラリと流れ星が夜空に弧を描きながら一瞬だけ満天の星空に線を描いた。