【完】幸せは透明度100%




「っ…俺も何かしてやりたいけど…
アイツは今のままでいいって言うんだ。

自分は手も足も動くから十分幸せだって。
いつもそういって、悲しげに笑うんだ」



そのときのことを思い出しているのか坂田くんの瞳からは涙がこぼれ落ちてしまいそうだ。


でも、彼はそれを隠すかのように下を向いて「ほんと…俺は親友なのにさ…」とぽつり、地面に向かって呟いた。



「坂田くん…」


「俺の口から言えるのはこれだけ
ごめんな、大したこと言えなくて。」


「ううん、要くんのことを
少しでも知れてよかった。ありがとう」



ぎこちない雰囲気のまま、教室には当たり前だけど生徒たちが続々と入ってきて二人きりだった空間が数十分にして、ガヤガヤとうるさい声が飛び交う空間へと変わる。


そして、時は過ぎて朝のHRが始まってしまった。
そんなときだった。


ガラッと後ろの扉が開く音がしてそちらに視線を向けるとなんと会いたくて仕方がなかった彼がいつものように制服を着崩してダルそうに立っていたのだ。