「ハハッ…顔真っ赤。もしかして照れてる?」
「て、照れてないよ…!」
赤い顔を隠すように視線を落とすと「ダーメ、ちゃんと見せて」とほっぺたを両手で挟まれて、すぐに視線は戻され、彼の綺麗な瞳と視線が絡み合う。
たったそれだけなのに触れられたところが熱くなって、またドクンドクンと高鳴りだす鼓動。
「やっぱ照れてんじゃん。素直じゃないな」
「うるさいよ…!」
「さあ、もう夕方だし帰ろうぜ」
話を逸らすようにそういった要くんの顔もほんのりと赤いような気がするんだけど……
「要くんも…顔赤いよ?」
「っ…俺は夕日のせいだ…!」
「ゆ、夕日?」
確かに夕日は出ているけど…そんなに顔が赤くなるほど要くんのことを照らしているとは思えないけどなぁ。
まあ、いっか。
机の上にあった本を本棚に返して必要な本だけを借りた。
そして、図書館から出て家までの道のりを二人並んで歩く。
不意にぎゅっと温かいものに包まれた手。
それは彼の手のひらだということはすぐに分かった。
でも、いつもと違うかったのは手を繋いだその後すぐにスッと自分のコートのポケットに入れたから。



