【純恋side】




「なぁ、こんな本とかどう?あ、こっちは?」


「こんなにたくさんあるからもう大丈夫だよ!」



要くんはわたしのために本棚からたくさんの洋服の本を持ってきてくれたけど量が多すぎて机にノートを広げるスペースがなくなってしまいそう。


今日は約束通り二人で近くの図書館へとやってきた。
かれこれ、一時間はもうここに滞在している。



「遠慮すんなって」


「いやいや、ほんとに大丈夫だからね。
要くんはマンガでも持ってきて読んでたら?暇でしょ?」



わたしほ本に集中してるし、要くんは何もすることないだろうし…こんな事言ったら怒られそうだけど要くんって普段から本を読むタイプの人でもなさそうだし。



「マンガ?そんなのいらねぇよ。
だって、俺は純恋を見守るっつー大事な役目があるんだから」



机に頬杖をつきながらふわっと柔らかく笑う彼に思わず見とれそうになる。
本当に目を奪われそうなほど太陽のようにキラキラと眩しい笑顔なんだ。



「そ、そんな役目ないよ…!」



大きい声は出せないから小声で会話をする。
焦っているわたしに比べて落ち着いて本をペラペラとめくっている君。



「あるんだって。
あ、ほらこの服とか純恋に似合いそうじゃね?」



「え?どれどれ?」



要くんが指さしているページを見るとそこにはウェディングドレスの特集のページで彼がゆびさしていたのは純白のウェディングドレスだった。