ここに来るまで何度も挫けそうになった。
でも、その度に彼がわたしを支えてくれたんだ。
わたしに青春を教えてくれた彼やクラスメイトのみんながいたから今の私がいる。
わたしはもう真っ白な世界で一人彷徨ってなんてない。
周りを見渡せば、たくさんの友達がいるから。
そう思うだけで心が少し軽くなった気がした。
「何言ってるの?約束が違うじゃない」
「約束を守れないのは悪いと思ってる。
でも、わたしはどうしてもデザイナーになりたい」
「純恋、あなたに才能がないことは今回の結果で証明されたでしょ?」
お母さんの瞳が潤んでいるように思えるのは気のせいなのかな?
わたしが反抗しているから悲しんでいるのかな?
そんなお母さんをみて胸がチクチクと痛んだけどここで簡単に折れるわけにはいかない。



