【純恋side】




「純恋、あなた宛てにこんなのが届いてたわよ。
コンテストの結果じゃないの?」



要くんのご両親の話を聞いてから数週間後になり、季節は十二月に入った。


そんなとき、あの日から会話を交わしていなかったお母さんから小さな茶封筒を渡された。
相変わらず、お母さんは無表情でわたしに茶封筒を渡すとお礼を言う暇も与えず、すぐに部屋から出ていった。



どうしてわたしはお母さんに褒めてもらえないんだろう。
そんな疑問を抱きつつも茶封筒に視線をやった。


ドキンドキン…と緊張で大きく胸を打つ。
今すぐ開けようか…それとも要くんのそばで開けようか…迷いに迷った末に要くんに一度メッセージを入れておいて、家で開封することにした。



【結果が届いたよ。今から見るね】



「ふぅ……」



緊張を和らげるために一度深呼吸をする。
それでも鼓動は早くなるばかりで今にも心臓が出できてしまいそうだ。