【完】幸せは透明度100%





「俺の未来なんて……」



「大丈夫だよ、要くんは大丈夫」



だって、あんな素敵なご両親の息子だもん。
だから……君の未来はきっと眩しいぐらいに明るい。


でも、わたしが『大丈夫』というと彼は表情をガラリと変えて怒りに満ちたような顔つきになる。



「何が大丈夫なの?
大丈夫なんて言葉は無責任なんだよ。
何も大丈夫じゃねぇくせに……!!」



いきなり、声を荒らげた彼はそう言い終わると我に返ったのかハッとして眉を八の字に下げた。


ビックリした…こんな要くんを見るのは加藤くんを殴った時以来だから。