【完】幸せは透明度100%





「お前はバカなの?こんなの持って帰ったらすぐに嘘ついてることバレんぞ」



要くんのその言葉で思い出した。
わたしは家族に嘘をついてここに来たんだった。


それもわざわざ勉強道具まで持ってきて。



「そうだった…でも…」



みんなも持って帰ってるんだからわたしだけ持って帰らない訳にはいかない。



「心配すんな、俺が持って帰るから。
帰るぞ、送っていってやるからついてこい」



“無理とは言わせない”とでもいうようなオーラを放ちながら一人先に歩いていく要くんの背中を急いで追った。



「んで、コンテストのこと言ったのか?」



急に振り向き、彼は言った。
わたしは要くんの言葉に首を横に振った。


そんなわたしをみて要くんはきっとまた呆れるのだろう。
ため息をつくかもしれない…何回言わせれば分かるんだ…って言うかもしれない。



ごめんね……こんな弱くて。
わたしは少しでも強くなりたいのに…。