【完】幸せは透明度100%





「うんうん。すっごく愛おしそうに…!!
愛おしそうにといえば、あたし昨日彼氏にさ〜〜」



それから、話が逸れてみんな線香花火そっちのけでそれぞれの恋の話について語り合った。
こんな男の子は苦手だとか、あんな男の子なら惚れてしまう、だとか本当に色んなことを。



自然とクラスの女子と話せるようになっていて、とっても有意義な時間を過ごした。



結局、線香花火で一番長く残ったのはわたしと歩美ちゃんで、男子は要くんと坂田くんと加藤くんで五人での対決となった。



ザーザーと静かに波音を立てている海の近くで五人丸く円になって、一斉に火をつけ、じっと自分の線香花火を見つめる。



線香花火って、すごく儚く散っていくのにどうしてこんなに魅力的なんだろう。
小さくてたいして迫力もないのに見ているだけで自然と心が和む。



パチパチ、と必死に火花を散らしている…まるで自分はここにいるよ、今、頑張っているから見てよ…とわたしたちにアピールしているみたい。



わたしも頑張らなきゃ……少しの勇気を持って夢に向かって走り出そう


…と線香花火を見ていると不思議とそんな気持ちになれた。



決勝戦だからなのか、なかなか五人の線香花火は落ちずにしばらく無言が続いた。



だけど、歩美ちゃんの線香花火が落ちたのがきっかけでそれぞれ連鎖していき、加藤くん、坂田くん、わたし、要くんの順で落ちていった。