「あー、歩美だけズルい〜。
私のことも名前で呼んでね、純恋ちゃん」
次々と女の子たちが駆け寄ってきて、わたしのクラスメイトの女の子に囲まれた。
そして、自称“線香花火大会”は女子と男子に分かれて強かった男子と女子が勝負することとなった。
女子だけで円を作るようにして集まり、一斉に細い線香花火に火をつける。
パチパチと小さな火花を散らしながら辺りに穏やかな時を作る。
「ねぇ、純恋ちゃんって要のこと好きでしょ」
「え…っ!?」
歩美ちゃんがみんなもいるまでそんなこと言ってきて持っていた線香花火を落としかけた。
みんなもわたしの方をみてニヤニヤと頬を緩めている。
「この前は加藤とかが酷い対応しちゃったけど実際はみんな気になってんのよ。
ここにいるみんな、純恋ちゃんのこと応援してるよ」
歩美ちゃんの優しい言葉にみんなもコクコクと頷く。
ジワジワと感動の波が押し寄せてきて喉がきゅっと詰まるような感覚になる。
泣きそうだ……でも、泣いちゃダメ。
「…好きだよ。片想いだけどね」
恥ずかしさを感じつつ、ぽつりと言葉をこぼす。
「えぇー!付き合ってないの!?
付き合ってると思ってたんだけど!!!」
「わたしが要くんと付き合えるわけないよ……」
「そうかな?あたしはお似合いだと思うけどな」
「そうそう。要、純恋ちゃんのこと大事そうに見てるもん、ね?」
わたしのことを大事そうに……?
それはあたしが弱っちぃから見守っててくれているだけだよ。



