「純恋…」
そう、名前を呼ばれたときには月明かりで映し出されたわたしと要くんの影は重なっていた。
唇に一瞬だけ触れた温もり。
まるで、魔法にでもかけられたかのように顔が熱くなって、でも嫌じゃなくて嬉しかった。
二度目のデートに二度目のキス。
どれも楽しくて、大切なものを見つけられた気がした。
一度目のキスは、動揺が大きかったけど今はとても幸せな気持ちになる。
君もわたしと同じ気持ちならいいのに。
そんなことを思っていることなんて君は知らないでしょ?
恋ってこんなにも人を変えてしまうんだね。
初めて知ったよ、君をもっともっと知りたいその気持ちがどんどん強くなっていく。
孤独の中で彷徨ってくたびれていたわたしを見つけて、“恋”や“夢”という魔法で疲れきっていた心に希望と安らぎをくれた。
君との出会いこそがわたしを変えるきっかけだったんだね。
何の変哲もなかったわたしの世界に君が現れた日からわたしの世界は着々といろんな色で染まってきているよ。
もし、この想いが独りよがりだとしてもこの瞬間が、この時が全てわたしにとっては幸せに繋がるひととき。
きっと、まだ想いは伝えられない。
そんな資格をわたしはまだ持っていないから。
でも、ちゃんと夢を叶えて自信を持てたら君にこの思いを伝えよう。



