見た目はかなりチャラい。
金に近い髪色、ワックスできちんとセットされた髪型、耳にはたくさんの穴が空いている。
その穴には黒のストーンやシルバーのリングのピアス、ドクロのピアスなど様々な種類のピアスがつけられており、
キラキラと光るピアスだけでも彼の存在感を放って耳を飾っている。
制服は緩く着崩れていて、ズボンは下げパンというやつ。
なのに、みんなから好かれているのはこの人柄の良さと人懐っこい笑顔をもっているからなのだろうか。
わたしには良さがさっぱりと分からない。
別にチャラいのはどうでもいい。
だけど、もうちょっと真面目になってもいいんじゃないかなって思う。
「離してください」
「離してって言われて素直に離す俺じゃないんだよね」
そういって、ぐいっとわたしを引き寄せてそのまま屋上のコンクリートの上に寝そべった。
わたしは須藤くんの上に覆いかぶさっているような状況。
な、なんなのこの状況…!?



