どうしても好きなの

3人しかいない教室を見た先生は、これしかいないなら前に詰めて座るように言った。


私は元々1番前の窓側の席だから、動かなくていいんだよね。


有野くんが私とは反対側の端の席に座った。


翔平くんは有野くんの隣に行くのかな…?

きっとそうだよね。



1人端っこって寂しいなあ、なんて思っていたら


「隣座っていい?」



驚いて顔を上げると、そこには翔平くんの姿。


え…なんで…?



男の子同士で隣に座りたくないの…?



もし有野くんと仲が悪くて、って言ったってまだ空いてる席たくさんあるのに…



「未来?」


「あっ、ごめんいいよ!うん!」



「ふっ
慌てすぎでしょ」



にこっと笑う彼に心臓が跳ねてしまう。


ああ、期待なんかしちゃいけないのに。



でもさ、でもさ



こんなこと、好きな人にやられたら、どうしようもなく嬉しいんだよ。



翔平くんが好きなのは花梨ちゃんなのに。


私じゃ…ないのに。