11月になった。
菜穂はどきどきしていた。
これからどうなるのか。
給食の時、菜穂は班のメンバーの五人と恋ばなをしていた。
「ねぇねぇ~!勝喜君は好きな人いるの?」
勝喜君は、菜穂の幼なじみ。
幼稚園のころから今、中学生になるまでずっと一緒だった訳で。
それだけならいいんだけど、勝喜君の初恋が菜穂だったらしい。
「うん。いるよ。」
「えっ!?誰々~?」
「幼稚園の頃好きになった人。俺、結構一途なんだよね。」
それってイコール菜穂のこと。
びっくりして、顔が赤くなったけど、幸い勝喜君には見られてなかったみたい。