モテ期

入ってみると、そこは想像していたところよりも広かった。

でも、真っ暗でほとんどなにも見えなかった。

ここはやってないんだ、と思って引き換えそうとした瞬間。

奥にポワッと明かりが着いた。

びっくりして振り向く。

「こんにちは」

とキレイな声の女の人がいた。

普通だったらキツネにでも化かされているのでは、と思うかもしれない。

だが、菜穂はそんなことを考えるのも忘れ、ただただその女の人の方へと向かっていった。

「占って…下さい。」

「何についてがいい?やっぱり恋愛かな?」

「はい!恋愛でお願いします!」