翔side
朝。起きて時計を確認する俺。時間はいつも通り。さっさっと準備して日向を迎えに行こう。

いつもの時間に日向の家の前に着く。チャイムを鳴らすと日向のお母さんが出てきた。
母)ごめんね〜。いつもいつも〜。
翔)いえいえ。慣れました!
俺は笑って答える。日向のお母さんは日向を呼びに中に入って行った。俺は2階の窓を見上げる。そこには寝癖がついたまま窓の外を見る、日向がいた。慌てんな。
翔)…かわいい。…はっ!
ココ最近の俺はどうかしている。日向を見るだけでなんか胸が締め付けられるみたいな?すげぇツライ。なんなんだろ?
日向がいるとすげぇ楽しい。からかいたくなる。アイツの笑顔を誰にも見せたくない。独り占めしてやりたい。
…おっと。日向が来たようだ。
翔)おぉ!昨日より2分早い。
俺は時計を見て言う。
日向)うるさい!急ぐよ!
日向に急かされ走って学校へ行く。

授業中俺の頭の中は日向でいっぱい。これは恋というやつ。なのか?…ないないない!ちっちゃい頃から一緒にいる日向に高2で恋って遅いだろ!…でも。この気持ちがもし恋なら俺はどんな顔をして日向と話せば良いんだろ?わかんねぇな…
そうこうしているうちに昼休み。考え事してたから頭痛てぇ。机に伏せってるか…

佳代)日向ってさ。好きな奴おらんの?
日向)えぇっ!いきなりどうしたの?
佳代)いーから答えんさい。
日向)んー。今は居ないかなぁ。

………え?たまたま耳に入ってきた日向の声に俺の頭の中はパニック状態。えええええ!今は!?前はいたってことかよ!えええええ!?誰なんだあぁあああ!
子後の授業はそのことで頭がいっぱいだった。授業中俺は、放心状態で顔が死んでたらしい。覚えて無いけど。

時間は放課後。日向と話せるーー!…ん?俺なんで喜んでんだ?さっきもなんであんなに悩んで…?まぁ。いっか。
翔)日向ー!今日のメニューは?
日向に笑いかけて話す。
日向)今日は試合するよー。怪我しないでよ?
翔)分かってるって!あー。お前。先週のこと言ってんのぉ。
俺は先週の試合で足を怪我していた。日向は優しいな。こんな俺のこと心配してくれて。
日向)馬鹿にしないでよ!私はただ翔がまた怪我をしないか心配で…
日向が赤い顔をして俯いた姿がなんとも可愛いくて照れる。すかさず俺は日向の頭を優しく撫でる。
翔)大丈夫。心配してくれてありがとな…
日向)え…?
ヤベ。俺結構な事したぞ。多分今俺の顔赤い。逃げねば…
翔)ほーら!遅れんぞマネージャー!
俺は明るく振舞って走る。
日向)ま、待ってよー!

この気持ちにきずくのはもう少し先。

部活が終わり、俺は日向と帰っている。友達と話すより、バスケをするより日向と一緒にいることが一番楽しいし、一番嬉しい。
翔)んーー!疲れたなぁ。
日向)翔は動き過ぎなんだよ。もっとボールの流れを読まないと…
ほら。日向のこういうところが可愛いんだ。もっと俺のことを見て欲しい。
翔)お!俺のこと分かってんじゃん!さすがマネージャー!
日向)まぁね〜!
俺は聞いてみる。俺の気持ちを伝える為にも聞かなきゃならない。
翔)…そういや日向さ。好きなやつ居んの?
日向)え!?何いきなり?
翔)居ないの?
俺は本気です。みたいな顔をして日向を見つめる。
日向)今は居ないよ。ねぇ?どうしたのいきなり?
やっぱり[今は]居ないんだな。よし。前に誰がいても俺のことを…
翔)別にぃ〜。さて。家に着いたことだし?さらばだ!
俺は走って家に向かって走る。幸い、日向と俺の家は隣だ。近い。
日向)あ〜!逃げたな!
日向の声が背中から聞こえる。これでわかった。日向の好きな人が気になんのも、日向を独り占めにしたいのも、全部俺が




























日向のことが好きだから。