懐恋。

席に戻ってもまだきゃーきゃー言ってるから制服のポケットに入っていたスマホを取り出し確認すると先生から「明音ー、あれ?もう学校に居ない?、ちゃんと家着いたか?」って3件ものLINEが入っててつい頬が緩んでしまう。「もう学校出てさっちゃんと梨奈ちゃんとファミレス来てます!」と返事をしてスマホをしまうと

「明音かわいい。先生でしょ?」

「あんたもそんな顔をするようになったのね。」

梨奈ちゃんは綺麗な笑みを浮かべながら、さっちゃんはしみじみといった感じで言ってくるから一気に顔に熱が集まった。

「もう!からかわないで!!そんなことよりさっちゃんや梨奈ちゃんの恋の方はどうなの?」

自分ばっかりからかわれるのは嫌で、2人の恋バナを聞いてみることにする。

「どうって変わりなし。至って順調。」

さらりと言ってのけるさっちゃんは長年一緒に彼氏と居てなのか、変わりなしの中にはお互い信頼してるみたいで素晴らしいなって思う。

「いつ会ったりしてるの?」

梨奈ちゃんがさっちゃんの恋愛に興味を持ち出して矛先が向いた事にホッと胸をなでおろした。

「基本的お互い暇なとき。」

「さっちゃんそれサバサバしすぎじゃない?」

「だって学校あって部活あって友達も居るから暇じゃないもん。」