懐恋。

「学！？学だって！ちょっと梨奈！！」

「沙月！きゃー！胸キュンするね！それって明音から呼び始めたの？」

「え？違うよ！！先生が呼んでって…」

恥ずかしすぎてどうにかなっちゃいそうで、ごまかすようにグラスに入っている氷をストローでカラカラと音を立てた。

「で、ＬＩＮＥはどんなやり取りしてるの？」

興味津々といった顔でさっちゃんが身を乗り出して聞いてくる。

「どんなって…明日は晴れかなとか、先生はよく学校めんどくさいとか、資料作り終わらないって子供みたいなこと送ってくるの。ふふ、可愛いよね。」

ポカーンとした顔で見てくる２人にどうしたの？って聞くと

「あんたそれカップルのやり取りだよ。私も彼氏とそんなやり取りばっか。眠たいだの今日授業でこんな事あっただの。くだらないどうでもいいやり取りがカップルとのやり取り。」

「うんうん。先生と明音カップルみたい。いいなー。私もあの人とそういう何気ないやり取りしたい！でもまだ連絡先知らない！」

「あのね？盛り上がってるところ悪いけど付き合ってないよ？あ、おかわりもらってくるね。」

ニヤニヤきゃーきゃー言ってる２人の元を離れ、ドリンクを注ぎにその場を離れた。