懐恋。

「さっちゃん!おはよう!!」

「え?明音が私より早く来てるとか今日雪かな?」

「うわ!さっちゃん酷いよ!!」

さっちゃんとの集合場所に行けば今日は私の方が早く着いてこの言われよう。

「なに?なんかあったわけ?」

「んーっとね…あ、やっぱ梨奈ちゃんが居る時に話する!」

「って事は先生絡みか。まぁなんか楽しそうに笑ってるってことは昨日いい事があったのね。良かったじゃない。」

「んふふ、ありがとう。」

今日早く集合場所に来たのも先生の昨日夜遅くまでLINEをしてたら、明日遅刻すんじゃねーよ!って言われたから。恋って凄いよね。先生の一言で私はちゃんと遅刻せずに家を出れたんだもん。

「ねー、明音キモイ。さっきから1人でニヤニヤして。」

「あ、ごめん。」

先生の事を考えたら顔に出ちゃったみたいで、隣にさっちゃんが居るのも、今は学校に向かってる途中ってのも忘れちゃったみたいだ…。

校門に着いたら先生達が立っていて、その中に先生は居ないのかとキョロキョロしてたらさっちゃんがあそこ。ってこっそり小声で教えてくれた方向を見たら眠そうに、怠そうな先生があくびをしていた。

「先生、おはようございます。」

「ん、おはよー。」

その一言で私も今日一日頑張れそうだ。