(紅side)

バレンタイン当日。

かなりのカップル率で売り上げ上々。

限定のケーキの売れ行きもなかなかね。

「紅~!疲れたー!」

アリアとシオンが入ってきた。

『いらっしゃい。やっぱりシオンも一緒だったわね。そう思ってケーキとっておいたの。』

「久しぶり、紅ちゃん。相変わらずキレイだね。」

『そう言うシオンも、相変わらず口が上手いわね。』

ハーフだからか、こういうセリフを恥ずかしげもなく堂々と言っちゃうんだよね。

「本当に思ったことしか言わないよ?」

『シオンもカッコいいわよ。』

「ありがとう。じゃあ、彼女になってくれる?」

キラキラの笑顔が眩しい!

蒼い目の王子様みたいな容姿で言われたら、冗談でも照れるわ。

「こら。人の嫁、口説いてんじゃねぇよ。」

『永久?!いつのまに。』

そこには不機嫌そうな、永久の姿。

後ろには蒼空くんもいる。

「そうそう、クビになっちゃうよ~!」

「副社長!服部さん!嫁って…紅ちゃんと副社長結婚されてるんですか?!」

『近々する予定なの。てか、シオンは永久の会社の社員だったのね。』