「じゃあ、蒼空はいらねぇじゃねぇか。感謝することないだろ。」

『それもそうね。蒼空くんはいらないか。』

「こらこら。オレ、かなり永久のお世話してるよね?!てことは、紅ちゃんがオレにチョコくれるのは、おかしくないよねっ?!」

「来年は可愛い彼女できるといいね。」

ニコニコ笑顔の七くんが、蒼空くんに優しく言ってる。

「七くん~!永久パパと違って良い子だなー。」

「当たり前だろ。七世はオレの息子なんだから、良い子に決まってる。」

パパと違って…って言われてるのに、いいんだそれで。

七くんが良い子って言われた方が大事なんだね。

すっかり父親だな。

すっごく嬉しい。

『永久、ありがとう。』

「ん?何のお礼だ?」

七くんの頭を撫でながら、不思議そうに私を見る永久。

『わからないならいいのよ。』

「?そうか。」

そう言って、私の頭もふわっと撫でてくれる。

「甘いっ!甘過ぎる!チョコはビターでいんじゃね?」

蒼空くんが悶えてる。

『大丈夫!蒼空くんのはビターだから。』

「えっ。オレだけ?紅ちゃんのばかー。」

泣きそうな顔して、いじけちゃった。

蒼空くんはかなりの甘党だからね。

「貰えるだけ有難いと思え。」

辛辣な永久の一言で、泣き崩れちゃいました。

蒼空くん、まだまだ付き合いはじめのラブラブな時期だから許してね?