万優架ちゃんが僕を連れてきたのは、校舎の屋上。



屋上は、心地よい風がソヨソヨと吹いていて、僕の涙をそっと乾かす。




「翔夜くん、あたしね。分かってるの」



「え……?」



「翔夜くんが捺夜くんに気がある事」




……………へ?



「分かってるの…」



「万優架ちゃ…「でも!!!!!!!!」




万優架ちゃんは僕の言葉を遮って、



僕を包みこむように抱きしめたんだ。



これは……。



僕が捺夜に望んでいた事………。



それをなんで



万優架ちゃんがするの?