ウチは黙り込んでしまった翔夜の横をすり抜けて靴を脱ぐ。
ウチは脱ぎながらチラッと翔夜を見てみる。
翔夜はウチに背中を向けたまま、斜めしたの床に顔をむけてボー然と立っていた。
ウチはすぐに視線を前に戻し、自分の部屋にいくための階段に向かおうとする。
「なによ………」
後ろから声がして、動かしていた足を止める。
後ろを振り返ると翔夜はもうすでにウチの方に向いていた。
「自分も女の子なのに男の子っぽい格好しているくせに」
「ぁ?」
「可愛い女の子達と毎日のようにデートしちゃって!!!!!」
なぜか愚痴を言い出した翔夜。


