嘘……。



時刻は朝の12時。



先生達は確か、23時30分には見回りが終わるってウチのクラスの情報持ちさんが言ってて……



男子や女子が騒いでいたよなぁ………。



ひんやりとした冷や汗が……。



僕の体をしんまで冷やす。



それと同時に、足音みたいな音も大きくなる一方。



やだ………。



「来ないでぇっ……」





――――――グイっ



すると、誰かからか口を手で塞がれたまま、僕は引きずられて連れて行かれている。



「!!?」



誰?!



相手はかなり手が大きくて、口を塞がれているし目も塞がれている。



でもこの手、この感じなんか覚えがある。



もしかして………




「遼………?」



僕は小さな声でそう問い掛けた。



遼は、黙ったまま、僕を引きずりながらどこかへ連れて行く。



少しして、



―――――ガチャっ



と、ドアが開く音がして
目隠しされたまま、靴を脱がされた。



「遼……手ぇ離して…」



僕は遼のガッチリした手を両手で力づくで外した。