「くそぉ、捺夜の奴……!!!!」
「あの…………どうかしたんですか?」
控えぎみに僕は斜め上を見て叫んでいる遼先輩に話しかけた。
「ぇ?」
「イャ、なんかあったのかなぁと…」
遼先輩はうぅ〜んと両手を胸の前で組んで、考えこんでいる。
…………?
「あの〜……別に話にくいならいぃんですよ?」
そろそろ、借り物リレーも始まるようだし。
「イャね、捺夜が考えた顔してたから、
どうしたんだって話かけたら、別にって言ったからよ。
さては、翔夜くんの事考えてたんだろぉ!!!!って言ったら、
違うって最初は言ってたけど、俺が会ってこいよって。
頑張れって言ってこいよって言ったら
捺夜の奴、顔真っ赤にしてシブシブ行ったから
てっきり翔夜くんの所に行ったのかと……」


