華が馨れば

もう、決心はしたんだ。

私は、ここにいてはならない人間なのだ。

少女の痩せ細った頬を、冷たい涙が伝う。

駄目だ。

やっぱり、死んじゃ駄目。

少女は1歩後ずさりした。

「死ななくていいの?」

後ろから、高い声がした。
女子だ。

少女は、振り向いた。