「お待たせ~百花ちゃん。
交代するからお昼に行ってきて」

「はーい。」

ハァッ……とため息を吐いた。
やっとお昼だ。

しかし

「助手さーん。あ、三宅さん。
505号室の大野さんのレントゲンを
取りに行ってくれませんか?」

「は、はい。」

お昼に行く直前に看護師さんに頼まれ事を
されてしまう。

うぅっ……お腹空いたよ。

20分後にやっと思いで食堂に向かった。

お弁当箱を持って行くと丁度
藤沢先生もお弁当を食べている最中だった。

あ、食べてくれてるわ!?

私の作ったお弁当を食べてくれてると分かり
嬉しくなる。

邪魔にならないように
遠い位置に座り私も弁当を広げることにした。

すると他の看護師さんの話し声が
聞こえてきた。

「あ、ねぇ藤沢先生がお弁当を食べているわよ?」

「本当だ。市販以外で
お弁当を食べているところ初めて見るかも。
手作りみたいだし
もしかして、彼女が持たせたのかしら?」

ヒソヒソと話していた。

か、彼女!?

違う……あれは、私が作っただけで
変な意味はないのに。

藤沢先生の噂話に恥ずかしくなってくる。