先輩が私の席から去ったあと、ぬいぐるみをしまおうとした矢先。


「わたくしのお人形を作ったのですね?」


田橋さんが、なぜか目の前に。


「あの……その……ね? 田橋さん、なんでもないです。」

「私は、もう少しイケメンですよ?」

「何を言っているんですか。これはただの男性が警察官の格好しているだけで。」

「チャームに私の名前が。」


きっと先輩が、人形のことしゃべったんだ。

もう。余計なことを言って。


「すみません勝手にモデルにして。」

「いいですよ。子どもたちのお守りとして、警察官って最適ですから。」


双子ちゃんに田橋さんを紹介してから渡したほうが良さそう。

最近は田橋さんとタイミングが合わないことが多いから、紹介できずに渡してしまいそう。