次の日、私は再び船倉さんの自宅と思われる建物へ行った。

昨日とは違い、先輩で警部の田橋さんと行った。

パトカーを降りると、その建物に人が入った。

急いで玄関へ行き、呼び止めた。


「県警の野辺です。船倉さんですか?」

「そうだけど、何?」

「わたくし田橋です。あなたの息子さんの友達が行方不明になった件について聞きたいのですが。」

「誰?」

「別院にこりちゃんとひかりちゃんです。」

「あの子? 話してもいいですよ。でも私の家、人入れられないです。暑いのにすみません。散らかっていて。」


船倉さんは特にあわてた様子もなく、話をしてもいいと言っていた。