祐也と私と一平先輩

────保健室。


「ヤケドは冷やすのが一番なのよ。
小坂くんの対応はさすがね」


保健の先生は冷蔵庫から氷をいくつかだして氷のうに詰めると、私の左手にあててくれた。


「見た感じ酷いヤケドじゃなくて良かったわ。赤くなってるだけだから」


「......はい。ありがとうございます」


ペコリと頭を下げる。


「多分平気だと思うけど、小坂くんのお父さんに見てもらったほうがいいかしら?」


先生は小坂くんに話しかけた。


ん?


「この程度なら二、三日で痛みも引くと思うんで親父に見せるほどじゃないと思います」


親父?