祐也と私と一平先輩

何でかな?

役員の仕事で小坂くんや一平先輩の近くにいるだけなのに、あんなこと言われなきゃいけないの?

完全に目の敵にされてる。

知らない間に私は敵がドンドン増えてる気がしてきた。


焼きもち焼くくらいなら、自分たちが役員やればいいのに。

って、ああ.....一年の役員は推薦だったっけ。


「はぁ.....」


やりきれない気持ちを吐き出す。


と、


「おーい、カバ子っ。
早く来いっ!!」


体育館の前で小坂くんがこちらに手を振っている。


あっ。


仕事を完全に忘れて自分の世界に入っていた私は慌てて走り出すと、小坂くんの元へ向かう。


「遅せえよ、何してたんだ?」


「ちょっとテニス部の子に声掛けられてて」