祐也と私と一平先輩

「綾乃いるかっ?!」


突然生徒会室のドアが開く音がしたかと思うと、一平先輩が私を呼ぶ声がした。


一平くんっ!!


”ギュ”っと閉じられていた私の瞳は大きく開かれ、輝きを取り戻した。


棚倉先輩は慌てる様子もなく、


「ちっ、いいところで王子様のおでましか」


軽く舌打ちしてゆっくりと私から離れると、髪をかきあげながらソファーに座りなおした。


痛む手首をソファーに突き立ててなんとか体を起こした私は、先輩に呼びかけた。


「一....平く....ん」


すがるように絞り出した声はかすれている。