祐也と私と一平先輩

「.....痛っ!!」



声をあげて唇を押さえる棚倉先輩の唇から赤い線がわずかににじんでる。


私は先輩の唇に歯を立てていた。


「ふん、まだそんな余力が残ってたんだ」


手の甲で唇の血をぬぐう先輩。



体をあずけるですって?

そんなわけないじゃん。



「僕のキスで骨抜きになったと思ってたのに。まだ足りないかな?」


「やめてっ!」


迫る顔を思いっきり両手で突っぱねる。


「面白くなってきたね。
僕から自由になれるかな?」



私の手首をつかむ手に、痛いくらい力が入るのが伝わる。