祐也と私と一平先輩

受け身の女子?

私ってそうなの?

てか普通、女の子って受け身じゃないの?



「清良みたいに出来すぎ女子も男はちょっと引くけどね。
立場ないってか、出る幕ないってかさ。
清良見てると守ってやりたいとは思わないよね。
女として抱く気も起きないし」


はっ?

最後の言葉が引っかかるんだけど。


「僕は、か弱い女の子がタイプたんだ」



「ふふ」棚倉先輩はもう一度笑う。


「君、そんなにポンコツなの?」


うっ。


「.....は...い」


「清良的にはさぁ『一平は必要以上に君を可愛がってる』んだって。
まぁ、本心は『どうして一平は私じゃなくて綾乃ちゃんが好きなの?』だろうけど」


ソファーのひじかけに片ひじをついて、全てを知ってるかのように微笑む棚倉先輩の笑顔は不気味だ。


「どう?僕間違ってないでしょ?」と私の顔をのぞき込む棚倉先輩。