祐也と私と一平先輩

「あれ?表情が変わったね」


私は思わず下を向いた。

この人いったい何?

この人も私に嫌がらせして面白がってるの?



「清良に何んか言われた?」


「いいえ、別に」


”あなたに関係ありません”とばかりに、ちょっと語気を強めに答えた。



「ふ~ん」


含みのある返事が返ってきた。

このまま話してたら、私の心を全部見透かされそう。

そんな怖さを棚倉先輩に感じていた。


「お昼寝の邪魔してすみませんでした。失礼します」


私は頭を下げると生徒会室の出口へ向かおうとした。