祐也と私と一平先輩

「ずいぶん楽しそうですね。下級生いじめるのってそんなに楽しいですか?」



小坂くん?!


私は声のほうを見た。


スクバを片手に背負う感じで、冷たい視線を二人組の先輩たちに向向ける小坂くんが立っていた。



「へー、藤崎までいんの。お前全然変わんねぇなぁ」


冷たい言葉の矢は藤崎さんにも向けられた。


「違っ、私は....」



藤崎さんを無視すると小坂くんは私の腕をつかみ、


「待たせて悪かった。帰んぞっ!」



そう言って強引に腕を引いて歩き出した。