祐也と私と一平先輩

「俺、安心しましたよ先輩」


呼吸を整えた祐也が口を開いた。


「....安心?」


「ええ。先輩は感情のない人だと思ってましたから」



「人のことをロボットみたいに言うな」



「間違ってないと思いますよ。
先輩は完全に制御されたロボットですよ。

あなたは全てが完璧だ。勉強もスポーツも、人間関係も。
嫌なことだって率先して引き受ける。
.....器の広い男だってのは認めます。

そして、感情をコントロールしていつも笑顔だ。
さっきのは別として、普段は怒ることもないんじゃないですか?


.....感情を飲み込むところ、綾乃に少し似てますけどね」