祐也と私と一平先輩

「噂で聞いたんだ」

言ってはいけないことを言ってしまった?
ドギマギしながらボソっと呟く。



しばらく私をにらんでいた小坂くんは、小さくため息をつくと諦めたように、


「まー、俺が藤崎と付き合ってたこと中等部の連中はみんな知ってるし.....仕方ないか」


おもむろに机に腰掛けると、その長い足を放り出した。



「私、彼氏とかいたこと無いからよく分かんないけど、
嫌いになったらあんな態度とるの?」


「さあどうかな?自分で確かめたらどうだ?」


自分でって....。


それは私に彼氏が出来て、そして別れを経験しろってことでしょ?


無理に決まってるじゃん。


....意地悪。