祐也と私と一平先輩

そんな私にも『関係ない』とばかりに言葉を吐く。

「ほら、3番違うんだからさっさと直せよ」

イライラを抑え込もうと無理するような声。



「あ....うん」



横目で彼女に視線を向けてみると、
手で涙を拭いながら小走りに図書館を出て行くところだった。

切なくて胸がキューってしちゃうよ。


あのままでいいの?


本当は小坂くんに用があったんじゃないの?

誕生日とか言ってたし。


二人の間に何があったか知るよしもないけど、
でも、ちょっと小坂くんの態度はヒドイ気がする。


女の子を泣かせて平気なの?


思わず顔を上げると、明らかに気分を害した彼の顔を見てしまった。

「どうした?」


「....あの」


このままじゃ苦しいから、胸につかえた言葉を吐き出した。