祐也と私と一平先輩

「一平くんが突然いなくなっちゃうからビックりして。
だってここで置いてかれたら怖いもん」


ジンジンする頭を押さえながら抗議する。


「お前、昔と変わんないな」


えっ?


「ドジなとこ」


先輩は笑いながら手を差し出す。


私はその手を取ると、先輩は”グイッ”と手を引いて、
私をミニハウスの屋根に乗せてくれた。


「俺がジャングルジムの上に登ると、お前も必死について来てさ。
だけど、いっつも途中で恐くなって泣き出すんだよ」


「憶えてるよ。”助けてー”て泣いたよね。
一平くんはすぐ下に降りてきて、”大丈夫、頑張れっ”って言ってくれて、私を一番上まで連れて行ってくれたよね」


いっつも先輩の背中を追いかけてた。


「....ああ」


「子供心にあの景色、憶えてる。
滑り台もブランコも、公園の周りの木々もお母さんもみーんな小さく見えて。”わー凄い。みんなより大きい”って感動したっけ」